¥500 / 月

会員登録

結婚して何度も聞かれた意外なこと

よしむらさおり palettes

2021/06/28 15:28

フォロー

結婚して何度も聞かれた意外なこと



生活や生き方そのものが作る音楽や活動にそのまま繋がっているので、バイセクシュアルであることも結婚したことも新聞やテレビの取材でお話ししたりしています。
結婚に関して、直接報告した方やメディアを見て知った方皆さんおめでとうと言ってくださいます。でも「おめでとう」の言葉に続いて何人かの方に同じようなことを聞かれたのです。

「おめでとう、もう男の人に決めたっていうこと?」

「おめでとう、もう女の人とは付き合わないの?」

これを聞かれた時のあたしの正直な感想は「????」です、笑


こういうことはスレートの人もレズビアン、ゲイの人も聞かれたことがないと思います。きっと聞かれたことがあるのはバイセクシュアルやパンセクシュアルの人くらい。

ありがちな偏見で「バイセクシュアルの人は女の人とも男の人とも同時に付き合っているんだ」というものがあります。それと少し通じている部分もあるのかな。

「結婚するということは身を固める、相手を一人に絞るということ。今まで男女同時に付き合っていたのにそれをやめるの?」みたいな????

もしくは

バイセクシュアルは恋愛大好きでこれからも結婚することなく男女ともに色んな人と付き合っていくだろうという思い込みから「結婚?おめでとう。ということはバイセクシュアルやめるの?」みたいな????


付き合っていようが結婚していようが、誰かとパートナーシップを結んでいるときに他の人とも関係を結ぶのはただの浮気ですよ、パーソナリティの問題です。
そこにはセクシュアリティは関係ない(オープンリレーションシップを結んでいる人などもいますがそれにもセクシュアリティは関係なく、ただの関係性のあり方)です。

だから「おめでとう、もう女の人と付き合わないの?」と聞くのは実はとても失礼なんですよ。
だって結婚したばかりの人に「もう他の人とは付き合わないの?」だなんて聞かないじゃないですか。

バイセクシュアルとして生まれてきたあたしのセクシュアリティは一生バイセクシュアルです(これから生きていく中でもっとしっくり来る言い方が見つかるかもしれませんが)。
そしてバイセクシュアルであることと結婚することは両立するんです。

同性の法律婚が日本でできるようになれば、もしかすると感覚として理解が深まる人もいるかもしれません。

パートナーシップを結ぶのがストレートの人たちの特権ではないということ、いかなるセクシュアリティでも当事者が望む形でリレーションシップが結べるということ(司法はまだ全然実情に追いついていないですが)。


聞いてくる人たちに悪気がないこともわかっているし、なんなら皆さんいい方達ばかりだったのですがあたしとしては「失礼なことを色んな人に何度も聞かれている」感覚なので正直いい気持ちはしないんです。他の人があたしと同じような思いをしないように、毎回一生懸命説明はしますけど。


細々とうるさく言いましたが、これを書きながら思うことは「この話においては違うけれど、あたしに質問してくる人たちと同じように自分も誰かを傷つけているかもしれないな」ということ。無自覚な偏見はあたしにもあります。

でも傷つけることを恐れすぎずに、相手に対してのリスペクトを持って接したい。そして傷つけたときには素直に謝って次に繋げたい(謝って許してもらえるかどうかはまた別の話ですが)。


そして、最後に言いたいのは「これを読んだ人は、あたしにも、これから出会うバイセクシュアルやパンセクシュアルの人たちにもこんなことは聞かないでね」ということ、笑

でも、話さずして仲を深めることはできないので難しいところですね笑
だけどきっとお互いに敬意を持って話すようにすれば大概のことは解決していけるんじゃないでしょうか。
あたしも尊敬の気持ちを胸に、接する方々とお話しするようにしていきますので何卒よろしくお願いします!


ページを報告する

コピーしました

有料会員になるとオーナーが配信している有料会員限定のコンテンツを閲覧できるようになります。

よしむらさおり palettes ¥500 / 月

会員登録する

コピーしました