
疑問を抱かずにいられるのは-内側と外側-
疑問を抱かずにいられるのは-内側と外側-
あたしはバイセクシュアルで、高校生の頃に初めて女の子を好きになりました。
その後別の女性と付き合い、改めて未来をぼんやり想像してみたとき、結婚という制度が自分を守ってくれないことに気付きたくさんのことに疑問を抱くようになりました。
男性と女性、どちらとも付き合ったことがあるということは、現行の社会制度が想定している内側と外側、そのどちらも体験したことがあるということ。
「一人の人間とパートナーシップを築く」
中身は全く変わらないのに、想定の外側へはじき出されてしまった瞬間、社会制度、そしてその制度が作り出す差別心など、さまざまなダメージがおそってきます。
同性を好きになるまで結婚という制度に疑問を抱かずにいられたのは、自分自身が社会の想定の内側にいたからなんだなと実感しました。
結婚だけでなくどんな制度やルールにもそのような側面があり、そして自分が想定の内側にいる場合にはその問題に気付くのはとても難しい。
しかしどんな人でも、いつ、どのようにして今の日本が想定している(守ってくれる)範囲をはみ出してしまうか分かりません。
病気や怪我で、思うように働けなくなったら。
自分の子どもが学校に社会に馴染めなかったら。
異性だと思って付き合っていたパートナーの性自認が揺らいだら。
あたしはマイノリティといわれるような部分を持って生まれて本当によかったと思っています。
なぜなら「問題は、ないのではなく見えていないだけだ」と気付くことができたから。
「疑問を抱かずにいられるのは、自分が(制度からはじかれないという意味で)特権的な立場にいるからだ」と知ることができたから。
自分の全く知らない考えもつかないような状況の中で生きている人が、いつでも必ずいること。
ほんの少しの、しかも本質的ではない違いのせいで人としての尊厳を傷つけられている人がいること。
それを心に強く思いながら、『当たり前』について疑問を投げかけて生きていきたいです。
生涯を共にしたいと思える相手が男性であったとしても、これから先おそらくあたしは法律婚という形を取らないと思います。
ただ、これはあたしの人生と判断であり今結婚という形を取っている人たち、そして結婚を考えている人たちを非難したい訳ではありません。
むしろ、人生を左右する大切なその制度を一部の人たちだけでなく、全員が選び取れるような世の中になればいいなと思っています。
あたし自身も、全ての人が望む相手とパートナーシップを結べるような法律が生まれ、そしてさらに、選択制夫婦別姓が許されるようになれば結婚というものも悪くないなと思える日も来るかもしれません。
下記URLは今回のブログの内容に関連するニュース記事とサイトです!!
【同性婚について】
https://news.yahoo.co.jp/byline/matsuokasoshi/20200806-00191928/
MARRIAGE FOR ALL JAPAN 結婚の自由をすべての人に
https://www.marriageforall.jp/
【選択制夫婦別姓について】
「選択的夫婦別姓」どうなる? 働きやすさにも影響 / 文:木之本敬介
https://www.asahi.com/shukatsunavi/articles/SDI201907232505.html